巨人セス・グライシンガー投手(34)のクライマックスシリーズ(CS)登板が14日、極めて厳しい状況になった。東京ドームでのチーム練習で、実戦形式のシート打撃登板中に右ひじの張りが再発。14球を投げただけで自ら降板した。CS第2ステージ開幕まで残り1週間。今後の回復次第だが、今季13勝の右腕抜きで戦う公算が大きくなった。

 東京ドームでのシート打撃でそれまで打者3人を完ぺきに抑えていたグライシンガーが突如、マウンドから一塁側ベンチへ歩き出した。4人目松本にカウント0-2とした直後。立ち止まることなく、一直線にベンチ裏へ消えた。トレーナーが慌てて後を追ったが、再びグラウンドに姿を現すことはなかった。

 打者12人に投げる予定だった。自ら途中降板したことが、深刻さをうかがわせた。治療を終え、ようやく通路に姿を現すと沈んだ表情で口を開いた。「久しぶりの登板だったので、様子を見ながらだった。(右ひじが)張ってきたので投げるのを止めた。無理して悪化させたくなかった」。回復を見せていた右ひじに再び張りが襲った。先月10日の横浜戦で違和感を覚え、炎症と診断された。出場選手登録を外れ調整を続け、ブルペン投球ができるまでに回復。この日のシート打撃登板を経て、CS第2S先発へ備える青写真が崩れた。

 第2S開幕まで1週間。グライシンガー本人は「4戦目まで行けば10日間ある。明日からの治療次第で、CSに間に合わないとは言い切れない」と言ったが、尾花投手総合コーチは冷静な判断を下した。「頭数に入っているか?」という質問に「入れられない。代わりはいます」と明言した。最大6試合を戦う第2Sは、先発が5人は必要。離脱なら、ゴンザレス、高橋尚、内海、東野、オビスポの5人で回す可能性が高い。

 原監督は「心配。ただ、もう少し時間があるから本人も最善を尽くしてくれるでしょう」と望みは捨てていない。ただ「最悪の場合も想定?

 もちろん。そうやって1年間を戦ってきた」と付け加えた。レギュラーシーズンも主力の離脱はあった。3年連続2ケタ勝利の右腕離脱は痛手だが、チーム全体で戦力をカバーするスタイルは変わらない。15日、主力がフェニックスリーグでの実戦調整のため宮崎入り。直前合宿でコンディションを整え、日本一へ続く最初の山に挑む。【古川真弥】

 [2009年10月15日8時37分

 紙面から]ソーシャルブックマーク