ソフトバンク和田毅投手(28)に「FA(フリーエージェント)故障者特例措置」が適用されることが28日、分かった。和田は今季左ひじを痛め、約3カ月戦線離脱。1軍登録日数は99日で、FA日数の1シーズン(145日)に遠く及ばないが、球団はこれまでの貢献度に加えて復帰までの過程を考慮し、最大60日を加算。順調に行けば、来季国内FA権を取得することになる。

 左ひじ痛で今季自己ワーストの4勝に終わった和田が、来季にも国内FA権を取得する。和田の今季1軍登録日数は99日。FA日数で1シーズン換算の145日に満たなかったが、球団が「故障者特例措置」適用の方針を固めたことが分かった。通算FA日数はこれで7シーズンとなり、来季中の国内FA権取得(8シーズン)が可能となった。

 和田は今季開幕戦で14奪三振の完封勝利を挙げるなど快調な滑り出しを見せたが、左ひじ炎症のため6月2日に1軍登録を抹消。早期復帰を目指し、6月上旬に渡米して検査を受けるなどしたものの、その際の関節造影剤が回復を遅らせる要因になったと主張。1軍復帰は9月9日まで遅れ、登板数も自己ワーストに15試合に終わった。

 和田は1軍再昇格後も左ひじに違和感を覚えながら奮闘。球団側は特例措置の適用ケースと判断。復帰過程なども含め、最大60日を加算できることから、和田にとっては1シーズン分の登録日数を計算できることになった。また、事実上の「公傷」と認められることで、今オフの年俸交渉も大幅ダウンは避けられそうだ。ソフトバンクでは昨オフ、多村が特例措置を適用され国内FA権を取得、今季海外FA権を持つに至っている。

 和田は来季巻き返しを期し、来年1月にはハワイで初の海外自主トレを行う予定。年内も走り込みを重視するプランを立てており、オフ返上の覚悟をみせている。来季の躍進とともに、FA取得後の動向も注目されることになりそうだ。

 [2009年11月29日11時35分

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