広島石原慶幸捕手(30)は「自然体」で来季のゴールデングラブ賞獲得を目指す。29日、東出輝裕内野手(29)とともに広島市内のウインズ広島で開催された「ジャパンカップ展望トークショー」に参加した。石原は今季、リーグの正捕手6人のなかで盗塁阻止率、守備率ともに5位。打撃不振に陥るなど、不本意な1年だったが、来年1月に恒例の護摩行を予定しており、心身を鍛え抜く。今年3月のWBCで同僚だった城島(前マリナーズ)が阪神入り。強敵の存在を刺激にタイトルを目指す。

 あくまで目先の1球、ひと振りに全力を尽くす。WBC日本代表に選ばれ、野球人生の飛躍を期すはずだった今季は、ふがいない成績に終わった。ゴールデングラブ賞など、これまで無縁だった守備のタイトルも狙うべき勲章。石原は司令塔として巻き返しを図る。

 「それを目標にする選手もいると思う。(自身は)シーズンが終わって、そうなればいい。もらうに越したことはない。ただ、そればかりを先走ってやるものでもないし、シーズンが終わって伴うものです。結果を残さないとダメなので」

 覚悟を固めた。来年1月には、鹿児島・最福寺で3年連続3度目の護摩行を実施する。燃え盛る炎の前で不動真言を唱える苦行は年々過酷になる。護摩木の本数は増え、座禅を組む回数も増加。昨年は額にやけどのあとを残すほど、壮絶だった。「何かやろうとする限り、信念を持ってやらないといけない」。戦いに勝ち抜くための荒行なのだ。

 WBCでチームメートだった城島が阪神に入団し、来季は激しい勝負になる。石原にとっても、タイトルを巡る強敵になる。WBCの遠征時にはバッテリーでの食事で同じ食卓を囲むなど、野球観に触れてきた。「(自身はWBCに)選ばれるか選ばれないかのレベル。向こうはレギュラーですから。捕手としてすごくレベルは高い」と控えめだが、グラウンドに立てば、立場は同じ。強烈な刺激になるのは間違いない。

 今季は打撃不振に陥り、打率も2割6厘にとどまった。倉に先発マスクを譲るケースも多かった。盗塁阻止率は2割9分9厘。バッテリーの共同作業とはいえ、課題が生じた。「数字だけ見たら低い。アウトにできるタイミングでアウトにする技術を求めたい」と送球面などで改善を目指す。

 選手会長に就いたばかりの石原は言う。「監督も変わりましたし、心機一転、野村監督の言っているように優勝を目指して頑張りたい」。背番号31がゴールデングラブ賞に輝けば、カープも躍進している証し。チームリーダーが、まずはディフェンス面でナインを率先する。【酒井俊作】

 [2009年11月30日10時39分

 紙面から]ソーシャルブックマーク