ソフトバンクが「FAイヤー」に突入した。2010年シーズン中にも国内FA(フリーエージェント)権を取得する川崎宗則内野手(28)と和田毅投手(28)に対し、ソフトバンク球団が大型契約導入を検討していることが12月31日、明らかになった。主力選手の流出阻止に向け、球団側はFA権買い取りを含めた最長5年の複数年契約提示を視野に入れている。11年シーズンには杉内俊哉投手(29)も国内FA権取得が可能になる見込み。球団にとっては命運を握る交渉がスタートする。
ソフトバンクが10年シーズンに訪れる“危機”に向け、早くも動き始めた。球団首脳が明言した。「複数年は当然検討している。川崎、和田、杉内らはチームの柱である選手」。ついにFAイヤーへ突入。本格的な残留交渉へ、着々と準備を進めているのだ。
野手組で注目を集めるのは、チーム屈指の人気を誇る川崎だ。03年にレギュラー定着以降、成長を続けてきた28歳。順調にいけば、いよいよ国内FA権を今季中に取得できる。
昨季終了時点でFA資格日数は7年68日。権利取得まで77日となった。3月20日開幕から1軍登録を続けると、6月4日に「Xデー」が訪れる。もともと、イチロー(マリナーズ)にあこがれるなどメジャー志向が強いと言われるが、国内FA権についても、川崎は「選手の権利。今は何も思わないが、取得したときにどう感じるか」と話しており、事態は流動的だ。
そこで、球団は11年の海外FA取得も見据え、早くも大型契約を検討し始めている。海外FA権取得前年の契約更改交渉で大型複数年を打診し、球団にとって最大の誠意を尽くす選択肢が浮上した。FA権を事実上、買い取る形も模索しており、契約年数は最長で5年、少なくとも3年ほどのロングスパンが検討されている模様。絶対に流出させたくない主力にだけ与えられるVIP契約だ。
昨年12月に川崎は推定年俸1億5000万円の現状維持で更改。FA権買い取りとなれば、今シーズンの活躍にもよるが、年俸大幅アップは確実で一気に倍増の可能性すらある。
ソフトバンクでは松中が06年シーズンから7年契約(契約見直し機会あり)、小久保も07年シーズンから4年契約、投手陣では斉藤が06年シーズンから3年契約など主力選手に複数年契約を導入している。ただ、松中のケースでは4シーズン終了時に球団が契約解除できるオプション付だったため、単独5年契約打診となればホークス最長契約にあたる。
ただ、一筋縄ではいきそうにもない実情も見え隠れする。川崎は単年契約にこだわる姿勢を貫いており、FA権買い取り案を拒否するケースもある。それを避けたい球団との交渉は水面下で始まる。7年ぶりの優勝を目指すソフトバンクだが、グラウンド外の動きでも話題を集める。
[2010年1月1日11時11分
紙面から]ソーシャルブックマーク




