日本ハム・ダルビッシュ有投手(23)が6日、4年連続の開幕投手に電撃内定した。沖縄・名護キャンプ第2クール初日のこの日、ブルペン入り。今キャンプ最多101球を投げ万全の仕上がりをアピールし、チェックしていた梨田監督から開幕の3月20日ソフトバンク戦(札幌ドーム)での先発起用を伝えられた。当初は今クール4日間で判断される予定だったが、梨田監督をフライングさせるほど調整は順調だ。

 日本一早い桜祭りで有名な名護で、ダルビッシュが「サクラサク」の吉報をつかんだ。101球の気迫満点の投球後、隣接する球場へ戻ると、監督室に呼ばれた。梨田監督は「ダルに開幕を任せると伝えたら快く受けてくれました」と舞台裏を明かした。

 快調な調整ペースで、梨田監督の決断も早くなった。当初は開幕投手の通達時期を「第2クールが終わったら」と決めていたが、前言撤回。この日の投球練習を見て「もう十分だと判断した」と話した。昨季終盤の左臀部(でんぶ)痛、日本シリーズでの右手人さし指骨折の影響に配慮。首脳陣はダルビッシュの調整に重圧をかけないように見守ってきたが、今キャンプの初日1日に45球、3日に71球、そしてこの日と調整ギアが上がったことで、西崎幸広以来、球団史上2人目の4年連続開幕投手を務める権利を得た。

 視察していたソフトバンク高島スコアラーは「昨年よりすごい感じ。やっかいどころじゃない」と覚悟していたが、ダルビッシュは「ケガをしないように頑張ります。状態?

 まあ、いいんじゃないですか」とクールそのものだった。【高山通史】

 [2010年2月7日8時55分

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