岡田、あるぞ開幕1軍!

 中日森繁和ヘッドコーチ(55)が16日、ドラフト1位岡田俊哉投手(18=智弁和歌山)を開幕から1軍で起用する可能性があることを明かした。左のセットアッパー高橋聡文投手(26)が腰の故障で出遅れていることから、森ヘッドは「状況次第では左の新人のやつらをワンポイントで使うことだってあり得る」と明言。岡田は現在、キャンプを2軍で過ごしているが、高橋の回復次第では、左の中継ぎとして開幕から1軍入りするチャンスが出てきた。

 期待のドラ1左腕に、開幕1軍のチャンスが浮上した。森ヘッドコーチは、ルーキー岡田を左のワンポイントとして中継ぎ陣の中に加える構想があることを明言。「高橋が遅れているからな。(開幕に)間に合わなければ、久本、小林(正)、それに高校生のやつらだってワンポイントで使うことだってあり得る。状況次第では左の新人のやつらにもチャンスは出てくる」と、新人左腕の抜てきも視野にあることを明かした。

 左のセットアッパー高橋は1月下旬に沖縄での合同自主トレ中に腰を痛め、現在は2軍で調整中。第2クールでは打撃投手を務めるまでに回復したが、ほかの1軍投手と比較すれば仕上がりは遅れている。その代わりとして、久本、小林正とともに名前が挙がったのが岡田だった。

 森ヘッドの構想を伝え聞いた岡田は「そうやって言ってもらえるのはすごくうれしい。出番がもしあるなら、自分の持っているものをすべて出せるように頑張りたいです」と目を輝かせた。キャンプでは体力強化に重点を置いており「とにかく今は自分がやるべきことをしっかりやっていきたい」と話した。

 第2クールの11日には1日だけ1軍に合流し、ブルペン投球でキレの良いボールを披露。首脳陣からも合格点をもらっていた。この日も2軍のブルペンで33球を投げるなど、故障もなくメニューを順調に消化している。体力的にも連投がきくリリーフタイプ。岡田自身も将来的には抑えを希望している。

 ファームを担当する小林投手コーチも「岡田はこれまで光るもの、片りんを見せている。フォームの安定感、キレのある球、素晴らしいカーブ、制球力、いいものを見せてくれている。今すごく期待できる」と太鼓判を押す。中日で高卒ルーキーの開幕1軍出場となれば、88年の立浪和義氏(野球評論家)以来、実に22年ぶり。今後の実戦でしっかりと結果を残していけば、ドラゴンズの歴史に新たに名を刻むことも、決して夢ではない。【福岡吉央】

 [2010年2月17日11時9分

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