<楽天5-4広島>◇10日◇明石

 楽天の主砲、山崎武司内野手(41)が1軍合流初戦となったオープン戦に「4番DH」で先発出場し、4回の2打席目に広島小松から左中間最深部へ1号2ランを放り込んだ。「存在感を示そうと思った」と狙い澄ました1発を放ったベテランは、サントリー缶コーヒー「BOSS」の全国CM出演も決定。“球界のボス”として今季も暴れる。

 山崎が高々と放った打球はグンと伸び、左翼後方にそびえる明石城まで届きそうな勢いだった。今季1軍初試合で特大2ラン。楽天の命運を握る4番が派手なスタートを切った。4回無死一塁の第2打席、小松の外角直球をフルスイングでしばいた。「全力疾走とフルスイングがバロメーター。振り遅れなかったし悪くない」と、風格たっぷりのタケシ節で1号の感触を振り返った。

 打つと決めて1軍に合流した。プロ24年目でも「朝から緊張していた」と明かした。大のウエートトレーニング嫌いは、練習から重さ1・9キロのマスコットバットを振り回し、調整していた。

 山崎

 存在感を示さないといけない。高い契約(2年5億円)をしてもらって、人と同じでは周囲に評価してもらえない。何だ山崎は、って思われたくないからな。若いやつには、ぶっちぎって勝たないといけない。

 同僚に負けまいとする強烈な反骨心。と同時にチームの精神的支柱という、相反する役割も全うする。

 山崎

 監督が代わってオフに茶髪、ひげにするやつ。締めてやったよ。今日スタメンじゃなかった草野には「腐らず頑張ろうぜ」ってね。通訳がいないと監督とも直接話せないから。オレが手助けしてやらんとね。

 不惑の男にのしかかる責任感は、多くのサラリーマン同年代と変わらない。そんな「ボス」を、CM業界は見逃さなかった。努力を重ねるオヤジ世代の代表として白羽の矢が立ち、サントリーの缶コーヒー「BOSS」のCMに大相撲魁皇、ボクシング内藤とともに出演する。

 満開の桜のもと、魁皇に「まだ散れないよね」と話しかける演技に実感がこもった。「スポンサーさんのためにも、頑張らなくちゃいかん。背負うものが多くなってくるのよ、この年になると」と山崎。全国オンエアは17日からで、パ・リーグ開幕は20日。重荷を正面から受け止め、今年も楽天を引っ張る。【宮下敬至】

 [2010年3月11日9時9分

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