オリ金子「超完封」に岡田監督ご満悦
<オリックス1-0楽天>◇20日◇京セラドーム大阪
“お宝”に未練はなかった。オリックス金子千尋投手(26)はウイニングボールを迷わず岡田監督に届けた。「笑顔で受け取ってくれたのでよかったです」。楽天岩隈と投げ合い、散発4安打の完封勝ち。開幕戦の無四球での1-0完封勝利は史上5人目の快挙だったが、新監督に初勝利をプレゼントする喜びの方が大きかった。
初回、1番聖沢に初球を中前にはじき返された。「今思えば先頭に打たれてよかったかな」。目が覚めた。3回には藤井の打球が右足甲を直撃したが「大丈夫です」と平然と続投した。7回、1死二塁のピンチで山崎を迎えた。1発が出れば逆転。フルカウントで捕手日高が「納得いく球を投げてほしかった」と突然マウンドへ。チェンジアップと即答した右腕は空振りに仕留めた。
「相手は岩隈さん。点を取られないようにとは思っていたけど、まさか完封できるとは…」。大一番には強い。2年前の開幕も、敵地西武戦で7回1失点で勝っている。常に平常心を保てるのは技術の裏付けがあるからだ。
実は魔球を封印していた。日本ハム・ダルビッシュが最近存在を明かした通称「ワンシーム」を金子も操る。「結構前から投げられます。最近使っていないので今日は投げませんでしたが」。ほぼすべての変化球をハイレベルで操れる技術は球界屈指と言っていい。
2年連続2ケタ勝利を土産に、正月に里帰り。両親にこう告げた。「3年続けて活躍しないと信用は得られない」。地元長野市のファンクラブ280人のうち両親を含む34人が朝5時発のバスで大阪に駆けつけた。両親や妻、2歳の長男も見る前で勇姿を見せた。【柏原誠】
[2010年3月21日9時11分 紙面から]
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