<楽天4-1オリックス>◇11日◇Kスタ宮城
「サンデーマー君」で楽天が2カード連続勝ち越しだ。オリックス戦に先発した田中将大投手(21)が、ソロ本塁打1本だけに抑える完投で2勝目。毎週日曜日に先発する右腕は、これで3連続完投と波に乗ってきた。打線も4番山崎武司内野手(41)が6回に勝ち越し適時打。7回には今季初のスクイズを決めるなど、投打ががっちりかみ合う完勝だった。最大5あった借金は3に減り、ブラウン楽天が上昇気流に乗った。
勝ち越した直後の7回、田中がギアを上げた。オリックスは4番カブレラからの打順。外角低めに最速タイの147キロを見せ、同じところからフォークボールを落とし振らせた。2回に直球を本塁打されたT―岡田には変化球攻勢。外角フォークで一ゴロに仕留めた。元大リーガー田口には力勝負を挑み、145キロの外角低めいっぱいを投げ終えた瞬間に見逃し三振を確信し、ベンチに向け歩いた。
勝敗の潮目を読み切った14球にも、代名詞の雄たけびはなかった。「直球はバラつきがあったが、フォークがいいところに来た。感覚的にこれ、っていう感じがあった」。静かな感想にもマウンド同様のすごみがあった。
「楽天のエースは岩隈です。だが田中もまた、楽天のエースなのです」。昨年まで在籍し、現場のまとめ役として奔走した橋上元ヘッドコーチが残した、深みのある言葉だ。
決勝打を放った山崎が帰り際、自分の殊勲を傍らに置き、橋上元ヘッドの思いをこう代弁した。
山崎
(田中)将大なら負けてても粘って、何とかしてくれる。今日もだんだんとエンジンがかかった。だからこそ打ってやらなきゃ、って思う。もうオレから、将大に何か言ったりすることはなくなった。
入団過去3年で2度、投球回数トップ。草創期の楽天を18歳から下支えしてきた姿を仲間は知っている。
奪三振7、併殺打3と要所を締めた124球。だが田中は、「まだまだ本調子でない。もっと、少しでもいい状態で試合に入らなければいけない。しっかり調整します」と2回に許した先制点を悔いた。「あまり疲れてない。いい形なら疲労は少ない」と、余力を残して完投する投球フォームを手に入れた4年目。だが田中が得た一番の収穫は、何にも替え難い仲間からの信頼だ。自身2度目の3連続完投も、信頼に厚みをつける道程だった。【宮下敬至】
[2010年4月12日8時27分
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