<ソフトバンク7-5ロッテ>◇30日◇福岡ヤフードーム

 ソフトバンク杉内俊哉投手(29)が7回5失点ながらも、再びリーグ単独トップとなる6勝目を挙げた。

 固く結んでいた唇から、やっと白い歯がこぼれた。7回、オーティズの逆転2ランを見届けると左手でグラブを何度もたたいて喜びを爆発させた。「打線に感謝です。けっこうすごい記録なんでしょ?

 この世界、勝ってナンボ。こういう1勝は大きい。めっちゃうれしかった。毎年4月は良くないから」と振り返る。4月中の6勝は68年の近鉄鈴木啓示以来という快挙となった。

 立ち上がりは1死も取れずに4失点。だが「(1、2回に)打線が点を取り返してくれて、気持ちが入った」と言うように、エンジンがかかった。

 試合のなかった26日には練習を終えて帰宅後、長男咲哉くんを連れて再びドームに現れ、2人で野球ごっこに興じた。“遊び場”でもあり「一番大好きな球場」と公言する本拠地では今季4戦4勝だ。10三振を奪い、歴代7位タイとなる通算40度目の2ケタ奪三振。3度の月間MVPを受賞している大好きな5月に月が変わる。次回先発予定の8日西武戦の舞台も本拠地だ。エースの勢いは、まだまだとどまりそうにない。【太田尚樹】

 [2010年5月1日9時20分

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