「王ドラフト」がいよいよ本格始動する。ソフトバンクが5月20日に開催する編成会議に、王貞治球団会長(69)が今年初めて笠井和彦オーナー代行(73)とともに出席することが17日、わかった。ここまで東京6大学春季リーグ戦を視察するなど自分の目でドラフト1位指名候補を確認しており、自らの70歳の誕生日でもある特別な日に次の1歩を踏み出す。

 春季キャンプ中から王会長が調査担当者やスカウト陣とミーティングを行うケースはあったが、今回のドラフト戦略を巡る編成会議は、これまでと意味合いが違う。まさに「王ドラフト」の本格的なスタートだ。

 もちろん、1位指名選手を決定するものではなく、リストアップ選手の動向チェックが最大の目的。ただ、笠井オーナー代行も参加することでソフトバンク本社の意向が披露される可能性もある。1位候補には早大・大石達也投手(4年=福岡大大濠)が挙げられている。ソフトバンクにとってみれば高校時代からマークしてきた剛腕。4月25日に王会長が直接視察を終えている。さらに、早大・斎藤佑樹投手(4年=早実)や中大・沢村拓一投手(4年=佐野日大)もリストアップ。両選手も球場で王会長が生観戦済みだ。佛教大・大野雄大投手(4年=京都外大西)もマークを続けている。今秋のドラフトは豊作と言われるだけに、活発な議論が展開されることになる。

 [2010年5月18日11時3分

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