<オリックス11-2広島>◇18日◇京セラドーム大阪

 広島投手陣がまたも崩壊した。先発青木高広投手(28)が3回に突然崩れ、結局4回7失点で早々にマウンドを降りた。その後も投手陣が打ち込まれ、オリックス打線に17安打を浴び、11失点の完敗。借金は今季ワーストの2ケタ10となった。深刻な投壊状態に、試合後、投手陣は緊急ミーティングを実施した。

 投手陣の崩壊が止まらない。先発青木高が、突然乱れた。2回まで5奪三振と完ぺきな立ち上がりを見せていたが、3回先頭大引に三塁打を浴びると、続く坂口にあっさり先制タイムリー。さらに2つの四球などで満塁とすると、北川をフルカウントから歩かせ押し出し。バルディリスにも適時打されてこの回3失点。1度狂ったリズムは取り戻せず、4回には赤田に2ラン、ラロッカに2点二塁打と打ち込まれ、4回7失点でKOされた。

 青木高は13日の楽天戦でも5回6失点でKOされており、2試合続けての背信投球に、本人も「何回も同じ事を繰り返して、申し訳ありません…」と声を絞り出すのがやっとだった。大野ヘッド兼投手コーチも「3回に球に逆球が多くなり、腕が振れなくなった。(体も)ちょっと突っ込み気味になって打たれやすい状態になっていた」と頭を抱えた。

 投手陣は前田健以外は総崩れ状態だ。16日の日本ハム戦が4回までに6失点。14日の楽天戦も6回7失点。試合序盤に大量失点し、打線がそれを取り戻すことができないまま敗れ去るパターンが続いている。チーム防御率は。4・75と12球団ワーストだ。大野ヘッドは「ウチのペースでできた試合がほとんどない」と嘆く。

 この日は試合後、大野ヘッドが投手陣をブルペンに集めて約5分間、緊急ミーティングを行った。同ヘッドは「しっかりやろうということだよ」と多くを語らなかったが、投手陣に厳しいゲキを飛ばしたことは想像に難くない。

 チームは最近10試合を2勝8敗と大きく負け越し、借金は今季最多の2ケタ10となった。42試合目での2ケタ借金は、94年の40試合目に記録して以来という早いペース。このときは巻き返して最終的に3位に入っているが、今季は反撃できるだろうか。5月中旬にして、正念場が訪れた。【高垣

 誠】

 [2010年5月19日10時48分

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