楽天山崎武司内野手(41)が5月31日朝、仙台市内の楽天クラブハウス浴室で1番風呂に入った。1日からの阪神戦(Kスタ宮城)は、金本、矢野ら同年代の選手がめじろ押し。「杜(もり)の都のアラフォー祭」にはせ参じるため、身を清めた。チームは交流戦貯金3、5月月間勝ち越しと好調。漢(おとこ)・タケシの豪快アーチで6月攻勢が幕を開ける。

 試合のない朝の楽天クラブハウスに、山崎自慢の白いフェラーリがなぜか頭から突っ込んであった。「足を伸ばしてつかれないでしょ。サウナにも入りたくてねぇ」。ホテルで単身赴任中の巨漢には、ユニットバスは狭すぎた。大理石タイルに御影石も使用した、楽天ご自慢の15人サイズ浴槽を独占。江戸っ子ばりに1番風呂を決めると、紅潮した顔で上品なアクセル音を鳴らして引き揚げた。

 サッパリと身を引き締め「アラフォー祭」の準備はできた。「金本も調子戻ってきたみたいだねぇ。新聞の成績見てると」と、手負いのアニキをまず心配。続けて「阪神は年が近い選手が多いの。矢野、桧山、下柳は投げるのかな。楽しみというか、傷をなめ合いながら頑張るよ」と、交流戦だからこそ実現する円熟の対戦をファン同様に満喫する。この一戦に照準を合わせ、球団も山崎&金本をプリントしたマフラータオルを限定1000枚用意。長寿、健康の御利益効果も見込まれお宝となりそうだ。

 実は山崎、ただのんきに1番風呂につかったわけじゃなかった。前カードで自打球を受けた左足を入浴で入念にケアし、金本らとの再会に備えていた。「油断するとスタメン落ちするから、気をつけなきゃ」と大笑いさせたが、交流戦6本塁打と上げ潮だ。同じく休日返上で若手に付き合った47歳のブラウン監督は「阪神戦は大事な試合。山崎サンはタフだから大丈夫。自分の自宅マンションには温泉が引かれてるんだ。これから入るよ」。キリッと猛虎を迎え撃つ。【宮下敬至】

 [2010年6月1日9時0分

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