マッチ、6月復帰見えた!

 ソフトバンク松田宣浩内野手(26)が実戦復帰を16日のウエスタン・リーグ中日戦(雁の巣)に定めた。5月8日西武戦で、左手首の有鉤(ゆうこう)骨を骨折し2軍調整中。当初は実戦復帰までは2カ月を要するとみられていたが回復はハイピッチ。31日は負傷後初めて三塁でノックを受けた。すでにティー打撃も再開している若きスラッガーが、6月下旬の1軍復帰を目指す。

 マッチが、さりげなく左手の回復をアピールした。ギンギラギンと太陽が照らす雁の巣で、左手にグラブを装着。負傷後初めて三塁守備についた。軽いフットワークでボールをさばく。「(捕球時に)思ったより全然痛くなかった。今日は、それが本当によかった」。当初7月中とみられていた実戦復帰に、さめた仕草で熱く語った。

 松田

 16日(2軍中日戦、雁の巣)の試合ぐらいには出たい。遅くても22日(2軍阪神戦、甲子園)。6月下旬か7月の頭には、1軍に戻れるようにしたい。

 昨年の苦い経験が生きている。昨季は4月と8月に2度右手を骨折。1度目は実戦復帰まで2カ月、2度目は1カ月半以上を要した。ただ今回の負傷個所は左手。送球は可能で、全治前にできる練習メニューも多い。患部さえ治ればすぐに実戦に突入できるよう、負傷後の3週間を過ごしてきた。この日もノックの他に2日連続でティー打撃を敢行。「去年(の2度のリハビリ)より全然早い」と、自信をのぞかせる。

 先週にはペタジーニが1軍昇格。自身の三塁のライバルである李■浩が2軍落ちとなるなど、レギュラー争いは激しさを増す。「早く戻りたいけど、そのためには(2軍で)結果を残さないといけない」。6時間近く中身の濃いメニューを黙々とこなした。そいつが松田のやり方だ。

 骨折前は開幕から絶好調。41試合で打率2割8分9厘、6本塁打。10盗塁と足でもかき回した。開幕2戦目(日本ハム戦)で延長11回決勝弾、4月18日には楽天田中からサヨナラ打を放つなど数字以上の活躍が目立った。左手はスイング中の負傷ながら「早くフルスイングがしたい」と恐怖心などない。6月中にもマッチが加わった真の「超強力打線」が完成する。※■は木へんに凡

 [2010年6月1日11時44分

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