<オリックス10-7中日>◇2日◇スカイマーク
落合中日がショッキングな大逆転負けを食らった。7-0とリードした8回、リリーフ陣が大炎上し、セットアッパー高橋聡文投手(27)がまさかの同点満塁弾を浴びた。7-7で延長戦に突入し、延長11回に7番手金剛がT-岡田にサヨナラ3ランを浴びた。04年の落合政権発足後、7点差を逆転されての敗戦は初めて。08年からのオリックス戦連勝も8でストップした。
最後は延長11回、金剛がTー岡田にサヨナラ3ランを浴びて力尽きた。落合博満監督(56)は怒りを通り越して、あきれていた。「こんな試合は一生に1度、お目にかかれるかどうか。笑い飛ばして流すしかないわな」。7点差をひっくり返されての大逆転負け。笑うと言った落合監督だが、その目は笑っていなかった。百戦錬磨の指揮官にもショックがにじんでいた。
野球の怖さを思い知った“魔の8回”だった。直前に谷繁の3ランが飛び出した。4点から7点へとリードが広がったことでベンチは7回に投入していた浅尾に代えて、鈴木を送った。ブルペンで待機していたセットアッパー高橋も投球練習をやめていた。だが、これが悪夢の始まりだった。
鈴木が相手の8番一輝、9番大引に連打を浴びるとベンチはたまらず長峰にスイッチした。だが、坂口に2点タイムリーを許すと、赤田に四球、後藤に適時打で4点差とされた。あわてて高橋を投入したが、火がついたオリックス打線は止められなかった。Tー岡田に四球を与えて満塁とすると、打席には5番北川。その2球目だった。あまく入った直球はバックスクリーン右へ消える同点満塁弾。7点差を追いつかれた-。マウンドの高橋だけではなく、だれもがぼう然と打球の行方を見つめていた。
8回は高橋が何とか同点までで食い止めたものの、守備堅めで5番和田を英智に代えていた。さらにブルペンに残っていたリリーフ陣はまだ今季1試合の金剛と、平井、そして岩瀬のみ。攻守ともに圧倒的に不利な状況に陥った。
「急な登板?
その前に1度、肩をつくっていたのでそんなことはなかった。打たれた自分が悪いです…」。満塁弾を浴びた高橋は自分を責めた。開幕から浅尾とともにセットアッパーの役割を完ぺきにこなし、この日まで26試合で防御率1・27とチームを支えてきたが、状況に応じて「ON」と「OFF」を切り替えるのがリリーフ投手。7点差となった時点で1度「OFF」になった高橋の心と体はすぐには戻らなかった。これで再び交流戦は借金生活へ。前夜の逆転勝利の余韻も吹っ飛び、今後に影を落としそうな敗戦だった。【鈴木忠平】
[2010年6月3日11時50分
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