<阪神6-2オリックス>◇4日◇甲子園

 ただ、投げるだけじゃない。阪神下柳剛投手(42)の痛烈な打球が一、二塁間を破った。0-0の4回1死一、三塁。オリックス小松から値千金の右前適時打で先制点をもたらす。08年4月16日広島戦(甲子園)以来、自身779日ぶりのタイムリー。マウンド上の自分を援護した。

 「とにかく引っ張らな、引っ張ってランナーを進めないといけないと思っていました。たまたまそれが間を抜けてくれただけ」。一塁ベース上、思わず白い歯がこぼれた。

 緩急巧みにコーナーを突き、早いカウントでオリックス打線を打ち取る。直球は130キロ台前半から中盤でもキレ味、コントロールは抜群だった。7回4安打1四球で無失点。完封を目前にしながらの降板には、今季初のお立ち台で「もうバテバテです」と笑いを誘って説明した。5月16日に42歳を迎えてから初勝利。球団では初、球界9人目の42歳以上白星はもちろん努力のたまものだ。

 4月20日広島戦(甲子園)以来の3勝目。1カ月半も勝ち星から遠ざかったが「勝つ、負けるはしょうがない。良いピッチングといっても、先に点を取られたら自分の責任なんで」。お立ち台の最後に「まだまだこれから勝ち星を」と問われると、「そのつもりです」と即答した。

 [2010年6月5日8時41分

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