＜オリックス７－１横浜＞◇１２日◇京セラドーム大阪
早くＮＧワード解禁させてくれ！
オリックスが横浜に快勝し、交流戦の「アレ」に王手をかけた。アレとは岡田彰布監督（５２）がナインの過剰な意識を避けるためにＮＧワードに指定した、最上位を意味するあの２文字。１位で並んでいた西武が敗れ、最終戦の１３日の横浜戦で引き分け以上なら「アレ」が決まる。西武が負けても確定するが、どうせならスッキリ勝って思いっきり「優○や～」と叫びたい！？
ここまで来たら意地でも言わんよ…。岡田監督はマジック１の状況になっても初志を貫徹した。「最終的にいい結果になればいけどな。明日やなあ。すべての面でいい形で終わるのがいいんちゃうかな」と、頂点への思いを隠すことはしなかった。「西武が今のところ劣勢」「一番上で終われるかも…」と遠回しな表現で「アレ」関連の質問を浴びせられたが、自ら指定したＮＧワードをついに口にしなかった。
意識せず、目の前の試合に集中してきた結果、てっぺんに頭を出した。色気を出さないオリックスナインに野球の神様も味方した。並んでいた西武が敗れ、１３日、引き分け以上なら無条件で「チャン○オン」の称号を得る。
前祝いするかのような爽快（そうかい）な試合運びだった。０－１の３回２死一、二塁。主砲カブレラが逆転の１０号３ランを５階席にぶち込んだ。左太もも裏肉離れから復帰して３試合目で初アーチ。「とにかく交流戦で勝ちたい。その思いで集中できていた。みんなも同じ気持ちだ。明日も一生懸命やるよ」とほえた。
５回にはＴ－岡田がトドメの１３号３ラン。交流戦の打点２２で「打点王」圏内に浮上し、打率４割の坂口、４勝の山本と並ぶＭＶＰ候補だ。「最高の結果でよかった。交流戦の××はシーズン中の通過点だけど××に越したことはない。シーズン通して貢献できるように頑張りたい」と、思わず禁句を口にしてしまうほど気持ちは高まってきた。
交流戦躍進の一翼を担った平野、岸田のリリーフエースを惜しみなく投入する横綱相撲だった。「あと１つやな。こういう形でいくというのが固まりつつあるところまで来ている」と手応えを実感している。交流戦前に借金６も抱えていたチームは飛躍的に成長した。あと１勝。「優●」と言えないむずがゆい日々とようやくおさらばできる。【柏原誠】
［2010年6月13日8時29分
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