プロ野球は、来季から公式球を統一する方針を固めた。プロ野球実行委員会が14日、都内のホテルで開かれ、来季からセ・パ両リーグの1軍で使用するボールをミズノ社に内定し、低反発のニューボールを早ければ今秋キャンプから導入することで合意した。出席した楽天井上オーナー代行は「反発係数の少ない、国際大会で使えるボールに統一しましょうということで12球団が一致した」と話した。

 現在、公式球はコミッショナーの公認を受けたメーカーと球団が契約しており、今季はミズノ、ゼット、アシックス、久保田の4社が供給。試合ごとに主催球団が使用球を選択できる。統一にあたっては、ヤクルトがゼットと11年まで3年契約を結んでいることがネックとなっていた。だが、関係者によると「1軍の試合球は統一するが、練習球や2軍のボールはゼットを使うようだ」と話し、11年からの公式球統一へ向け調整していく。

 09年春のWBC後にボールの統一を提言したNPB加藤良三コミッショナー(68)は「ある球場で本塁打が出やすかったり、選手の肩、ひじを痛めるのは良くない。反発力を含めて基準を統一しようということ」と持論を展開。その後、4メーカーへの技術力や備蓄能力などの聞き取り調査を行い、12球団へのアンケートの結果、未回答の球団以外は全球団がミズノ社で一致したという。

 [2010年6月15日8時58分

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