<巨人8-7広島>◇6日◇いわき
終盤の逆転劇に、巨人小笠原道大内野手(36)の言葉は熱を帯びた。「格好じゃなかった。本当、気持ちで食らい付いて、何とかするんだという気持ちだった」。3点差をひっくり返した。いつもは冷静に試合を振り返るガッツだが、興奮からか一気に気持ちを吐き出した。
土俵際近くまで追い詰められていた。4-7の7回も、広島の2番手岸本に簡単に2死を取られた。だが、あきらめない。ここから反撃開始。坂本が二塁打を放ち、続く松本の四球と暴投で二、三塁。1、2番コンビが好機をおぜん立てし、主砲2人につないだ。
小笠原は、代わった左腕広池に2球で追い込まれたが、粘った。カウント2-2から、最後は泥くさく中前に落とした。「うまく野手のいないところに落ちてくれた」と謙遜(けんそん)したが、低めの変化球をとらえた技ありの一打で1点差。流れは、完全に傾いた。続くアレックス・ラミレス外野手(35)が左翼へ逆転2ラン。弾丸ライナーで本塁打王争いトップに並ぶ28号も「みんながつないでくれた。チームの勝利です」と強調した。自分の記録より、つないで、つないで勝ったことがうれしかった。
小笠原とラミレス。球界を代表するクリーンアップを2人も擁すれば、終盤の3点差も逆転圏内。ただ、それも2人を生かす1、2番がいてこそ。小笠原は「なんとか、つなげられればと思った」。後ろの打者を信じる全員の気持ちが実った。原監督は「2死から理想的です。ジャイアンツとして、この上ない点の取り方じゃないでしょうか。1、2番が出て、3、4番が点を取ってくれた」と声を弾ませた。負ければ、2位阪神に再び2ゲーム差と迫られていた。強力打線を象徴する攻撃で、球団初の福島・いわきでの公式戦をものにした。【古川真弥】
[2010年7月7日8時30分
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