<阪神4-7広島>◇21日◇甲子園
野村カープが反骨心の白星ターンだ。後半戦ラストゲームの阪神戦は1回に9人攻撃で3点を先制。3回までに6得点を奪う猛攻で連敗を「5」で止めた。岩本貴裕外野手(24)が2試合連続の5号2ランを放つなど猛打賞の大活躍。連敗期間中はリーグワーストタイ記録の4試合連続完封負けを喫したほか、前日20日もサヨナラ負け。屈辱の日々が続いたが、スカッと打ち勝った。後半戦に向けて反攻態勢を整える。
悔しさはバットでかき消すだけだ。2点を勝ち越した延長10回に逆転サヨナラ負けを喫する悪夢から1夜明けた。赤ヘル打線はショックを引きずらず、闘志を見せた。プレーボールの瞬間から、阪神上園に襲い掛かる。1回。先頭東出が二塁内野安打で出塁し、1死三塁の好機で赤松が右前適時打。早々と先制すると、一気に3点を奪った。
前半戦のラストゲームでフレッシュな風を吹き込んだのは2年目の岩本だ。3回無死一塁。上園の甘いフォークを見逃さず、阪神ファンがひしめく右翼席に運んだ。2試合連続の5号2ランで、猛虎を突き放した。4日の横浜戦(マツダ)以来、今季2度目の猛打賞。7月だけで5発のアーチ固め打ちだ。
岩本
入ると思わなかった。昨日は風で入った。今日は追い込まれてコンパクトに振ったのが良かった。(5本塁打には)自分でもビックリしています。ノーステップ(打法)にして、球がよく見えるようになってきました。
持ち前の長打力が開花しつつある。この日使ったバットは約3カ月間、使い続けたもの。手触り、重量感など細かい感覚がフィットしたタイプだった。9回に左前打を放ったときに折れてしまったが「調子の良かったときのバットです。明日から打てなくなるかなあ」とジョークも飛ばした。5月中旬から約1カ月半、2軍でノーステップ打法に挑戦。大野練習場で全体練習終了後も1人で残ってティー打撃を繰り返した。人知れず継続した鍛錬が、猛打となって実を結んだ。
昨年10月、就任したばかりの野村監督は「優勝を目指す」と公言していた。だが、前半戦は5位ターン。試合前も渋い表情で「優勝を目指してここまで戦ってきて、優勝という言葉を口にするのもおこがましいかもしれない。1戦1戦、戦っていくしかない。目標を高く持たないと、そういうプレーもできないし、結果も出ない」と話した。厳しい現実を直視しつつ、前進する。借金16を背負うが、早くも視線は後半戦に向いていた。【酒井俊作】
[2010年7月22日12時24分
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