<オリックス3-0楽天>◇17日◇京セラドーム大阪

 オリックス金子千尋投手(26)がパ・リーグでは23年ぶりのシーズン6完封を達成した。楽天打線を最速150キロの速球と多彩な変化球で圧倒し、4安打無四球。1-0完封で制した開幕戦に続いて岩隈に投げ勝った。7月以降は全勝の8連勝で自身最多の12勝目。チームの連敗も4で止めた(1引き分け含む)。オリックスはホームでの楽天戦は今季10戦全勝。勝率5割で4位タイに浮上した。

 最終9回。2番からの打順もお構いなしにあっさり3人で片付けた。最後は山崎を147キロで空振り。すっかり「完封慣れ」した右腕は余力十分の123球でゴールを駆け抜けた。

 「完封はすごくうれしいけど、完封を意識して投げているわけじゃない。まずはしっかり投げることだけを考えています。23年ぶり?

 うーん、何とも言えないですね」。87年阪急星野伸之以来のシーズン6完封という快挙にも過剰な喜びは封印した。

 1-0完封の開幕戦と重なった。相手は同じ楽天岩隈。初回に1点をもらい、その後は息詰まる投手戦。6回の1死三塁のピンチでは鉄平を140キロの高速フォークで見逃し、山崎も147キロを外角低めに突き刺して手を出させなかった。エース対決は今度も金子千に軍配が上がった。

 7月1日から全勝の8連勝。それ以前の不安定さがウソのような活躍だ。不振時は「頭でっかち」に陥っていた。配球を自分で考えたがり、投手コーチから交流戦中に「捕手に任せろ」と言われ吹っ切れた。

 リフレッシュも上手だ。たった2日間の球宴休みに長野市の実家まで往復1000キロ近くを弾丸ドライブして骨休み。2歳半の息子を両親に見せるのが何よりの楽しみで、このお盆休みなど、長い遠征中には夫人と息子だけ帰省させることも多い。あまり生活感を感じさせない風ぼうだが、家族サービスと「チームサービス」を両立させる“剛腕”なのだ。

 岡田監督も「野手との相互関係ってことよ。リズムがいいからな。打ってくれるのも守ってくれるのも野手なんやから」と白星を呼び込むエースらしい働きぶりに感服。「完封王子」が元気のなかったオリックスに再び勢いをもたらした。【柏原誠】

 [2010年8月18日11時8分

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