ソフトバンクが悲願の優勝へ、2大砲の合流で勢いを加速させる。今週の6連戦でホセ・オーティズ内野手(33)と松中信彦外野手(36)の1軍昇格が決定したことが29日、分かった。右ひざ半月板損傷で戦列を離れていたオーティズは31日の日本ハム戦(札幌ドーム)で、左手首の三角繊維軟骨複合体(TFCC)を損傷した松中は9月3日オリックス戦(スカイマーク)で復帰する。2人の合流で、首位固めを図る。

 待望の長距離砲2人の復帰が決まった。まず明日31日の日本ハム戦で出場選手登録されるのが、オーティズだ。この日の試合前に秋山監督とオーティズが会談。今日からの札幌遠征の帯同方針が固まった。秋山監督は「札幌から合流?

 その方向だな。まずは代打かDHか。打つ方は問題ない」と明言した。

 さらに次カードのオリックス戦初戦(9月3日)には、もう1人の大砲が帰ってくる。秋山監督は、2軍調整中の松中について「順調だったら、神戸から上がるよ」と言い切った。

 2選手ともに、満を持しての昇格だ。オーティズは今月4日の日本ハム戦で右ひざを負傷。翌5日に抹消され、病院の検査の結果、半月板損傷と診断された。一時は手術も検討されたが、本人が今季中の復帰を熱望したこともあって見送り。2軍戦出場はないが、27日から本拠地福岡ヤフードームで3日間フリー打撃などを続けてきた。離脱前に24本塁打を放ち、キング争いしていた。オー砲は「先発から出る準備はできているが、それは監督が決めること。長いこと待ったし、今は興奮しているよ」と言葉に気合を込めた。

 松中も左手首に不安はない。ここまで練習試合を含め、2軍戦4試合に出場。27日の日本ハムとの練習試合では、3打数2安打1打点。31日から1軍よりひと足早く神戸入りし、ウエスタンリーグ・オリックス3連戦(あじさい)に出場。9月3日から同じ神戸で1軍合流する方向。6月下旬から左手首痛を我慢し続け、今月12日に戦線離脱したスラッガーがついに帰ってくる。大混戦のペナントにあって、経験豊富な2人の復帰は心強い。

 ポジションを争うペタジーニは、この7試合でマルチ安打が1試合だけ。左ひざ痛を抱えており、調子は下降気味。オー様と松中の復帰が、打線強化となるのは間違いない。大混パの9月最終決戦。ソフトバンクの優勝に欠かせない2人が、顔をそろえる。

 [2010年8月30日11時32分

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