<ソフトバンク1-4日本ハム>◇11日◇福岡ヤフードーム

 秋山ホークスは、あきらめない!

 ソフトバンクが、痛恨の3連敗を喫した。日本ハム・ダルビッシュ有投手(24)の前に6安打1得点。エース杉内俊哉投手(29)も4失点の完敗で、ついに首位西武に優勝マジック8を点灯させてしまった。4位日本ハムとのゲーム差も2・5。CS進出にすら黄信号が灯る中、主将・小久保裕紀内野手(38)は残り試合の全勝を宣言。残り10試合、ソフトバンクが奇跡の大逆転Vを目指す。

 「明日いくしかない。10試合、10試合」。試合後の会見。秋山監督は自分にそうに言い聞かせるように、立ち上がり会見を終えた。エース対決での完敗。首位西武に優勝マジック8が点灯し、自力Vは消滅した。下を向き、立ち止まってしまいそうな現実。だが、指揮官は視線を落とすことなく前だけを向いた。

 秋山監督

 マジック?

 そのことはいいんだよ。うちは1試合1試合やっていくだけ。

 指揮官はファイティングポーズを崩すどころか、これまでにないほど大逆転Vへの執念を見せた。

 主将小久保も、同じ気持ちだった。「今日は初回や。あそこでオレが打っておけば違った。1点と0点じゃ(杉内)俊哉の気持ちも違う」。初回2死二塁の先制機で凡退した自分に、完敗の全責任をかぶせた。そして、指揮官と同じく前だけを向いた。「あと10試合、全部勝つくらいの気持ちでいかんと」。鬼気迫る表情で、愛車に乗り込んだ。

 ナインも、逆転Vへつながる執念を見せた。8回までダルビッシュの前に、散発5安打。だが完封負けもちらついた最終回、先頭の松中が四球を選び出塁した。1死後、多村は死球。ダルビッシュの144キロを体に受けながらも、顔色ひとつ変えず一塁へ向かった。続くペタジーニが、初球の外角フォークをとらえ、中前適時打。1点を返し、1発が出れば同点という場面を作り出し、意地を見せた。

 まだまだ、下を向くには早すぎる。来週末には首位西武と、本拠地での3連戦を残している。「何とか明日(12日)その次のロッテ(14~16日)に勝って、西武と最低でも3ゲーム差。3タテできるチャンスをつくらんと」と小久保。宣言通り全勝し、3ゲーム差以内で首位西武との3連戦を迎える状況をつくれば、一気に形勢を逆転することも可能だ。

 近年大きく負け越し、開幕前から「勝負の月」と位置づけていた9月はこれで3勝7敗。4位日本ハムとのゲーム差も2・5となった。がけっぷちに追い込まれたことは事実。だが指揮官、主将、ナインにまだ熱い気持ちが残っている。

 [2010年9月12日12時8分

 紙面から]ソーシャルブックマーク