<阪神2-3ヤクルト>◇11日◇甲子園
阪神の4番新井貴浩内野手(33)がダイナマイト打線復活を誓った。ここ5試合のチーム総得点は、わずか10。この日も敵失による2点に終わり、逆転負けを喫した。8回の好機で凡退した新井は「切り替えて準備する」と、悲壮な決意表明。V戦線に踏みとどまるため、12日の横浜戦で4番の意地を見せる。
ここ一番で仕事を果たせなかった。力のない飛球が、阪神ファンの悲鳴とともに、一塁ファウルゾーンのフェンス手前でヤクルト武内のグラブに収まる。その瞬間、打席の新井は天を仰ぎ、唇をかんで無念の表情を浮かべた。
8回、4番新井はこの日4度目の打席に向かった。直前の8回表。チームは逃げ切りを図って守護神藤川をマウンドに送り込んだが、まさかの逆転を食らった。“普通”に行けばリードした状態で迎えるはずだった4打席目は、絶対に打たねばならなくなった。先頭のマートンが中前打で出塁。3番鳥谷は遊失で出塁と、おぜん立てはできた。あとは自身と、後に控える5番ブラゼルが走者をかえすだけだった。
初球。代わったばかりのヤクルト松岡が投じた148キロ外角直球を見送りストライク。そこからファウルで粘り、フルカウントとなった勝負の7球目。外角高めの146キロ直球に押され、一邪飛に倒れた。2安打2打点を記録しながら逆転負けを喫した前夜。新井は「過去を振り返っている時期じゃない。今日は今日で終わり。明日、勝つために全力を尽くす」と話した。この日は「最後は何とかしたかった」と悔しさをあらわにした。チームは9回もあっさり3人で片付けられ、痛い連敗となった。
ここ5試合、打線は1試合平均2得点と、かつての勢いがない。しかもこの日の2点は敵失によるものだ。新井も5試合で打率2割3分8厘。ストレスのたまる状況が続いている。「気持ちをしっかり切り替えて準備するしかない」と話した。
和田打撃コーチは「あと20数試合、試合の流れというより、シーズンの流れを引き戻さないと。今まで打ち勝ってきたわけだから。ケツをたたいてやっていく」と、最後のムチを入れる構え。正念場を乗り越えた先に、優勝の2文字が待っている。【石田泰隆】
[2010年9月12日11時33分
紙面から]ソーシャルブックマーク




