<横浜7-5阪神>◇15日◇横浜

 阪神真弓明信監督(57)が勝負に出た。右肩痛を抱える金本を復帰後初めてスタメンから外した。今後の打棒復活を期待しつつも、優勝にかける思いがあふれた重い決断だった。7回に4得点の猛攻で追い上げたが、1歩届かず最下位横浜相手にまさかの連敗。中日、巨人ともに勝ち、5月22日以来、116日ぶりの3位に転落した。首位までのゲーム差は3・5。もう1敗もできない。このままでは、逆転Vは風前の灯火。虎よ、意地を見せてくれ!

 勝負をかけた決断も、実らなかった。打撃不振により、金本をスタメンから外した。チームにとっては、いわば、究極のカンフル剤。しかし序盤の大量失点が響き、あと2点届かなかった。横浜に今季初のカード負け越しが決定。5月22日以来となる3位に転落した。真弓監督は絞り出すように言った。「とにかく今から1戦1戦やっていかないと、どうしようもない。とにかく明日、がんばります」。首位中日に3・5ゲーム差をつけられ、猛虎が絶体絶命の状況に陥った。

 因縁めいたものがあった。世界記録のフルイニング出場が止まった横浜スタジアム。金本は普段通り、チームよりも早く球場に入って、体の手入れを行っていた。真弓監督が到着すると、監督室に呼ばれた。スタメン落ちの通告だった。指揮官はその理由を説明した。「肩の状態が良くないから、それがバッティングに影響している。しっかり治して、早くベストの状態に戻してくれるのがいい」。9月に入り、打率は1割台を記録し、打撃は下降線の一途だった。6番打者の低迷で、強力打線はつながりを欠いた。

 右肩痛のリハビリに取り組み、先発復帰したのは7月16日のヤクルト戦から。完調ではなかったが、鉄人の気力でスタメンの座を守り続けた。しかしその陰で、コンディション維持の苦労はあった。横浜に移動した13日は、ギリギリまで関西に残った。「予想以上にリハビリが長くなった…」。夜遅くに飛行機に飛び乗って、宿舎に入った。できる限り、ベストの状態を整えようとした。しかし結果が伴わない。この日は追い上げムードの7回に代打で登場。力ない二ゴロに倒れた。和田打撃コーチは「1打席が続くと思う。調子が上がってくると、スタメンに戻る。(右肩が)完治していない状態で出続けて、疲れが出た」と話した。当面は代打起用で右肩の復調を待つことになる。

 この時期の連敗はあまりにも痛すぎる。真弓監督が「本当の勝負」と臨んだ9月は5勝7敗1分けと苦戦が続く。中日は19日にも優勝マジック6か7が点灯。最短22日に優勝が決まるケースもあり、21日から始まる鬼門ナゴヤドームの3連戦は、目の前の胴上げ阻止をかけた戦いになる可能性すら出てきた。5年ぶりのリーグ制覇へ、もう1試合も落とせない。

 [2010年9月16日11時14分

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