<ロッテ0-9ソフトバンク>◇15日◇千葉マリン
ソフトバンク打線がお目覚めだ。9月に入って貧打に苦しんでいた打線が、9安打9得点で投手陣をアシストして快勝だ。秋山幸二監督(48)が初回にいきなり仕掛けた強攻策が実ってこの回10人攻撃の5得点。14日のサヨナラ負けのショックを完全払拭(ふっしょく)して大勝の流れをつくった。逆転Vへ、ついに投打の歯車がかみ合った。
秋山監督が、いきなり訪れたチャンスに動いた。初回。先頭の川崎が四球で出塁すると、2番本多はバントの構え。初球だ。一塁走者の川崎がスタートを切ると、本多がバットを引いて外角球を流し打った。バスターエンドラン。三遊間を抜いた安打で、川崎が三塁到達。送球間に本多も二塁を陥れた。あっという間の早業で、流れをグッと呼び込むと、オーティズの犠飛で先制。さらに、ロッテ渡辺俊の制球難と守備の乱れにつけ込み、この回5得点。勝負に出た賭けは、8月12日以来の1イニング5得点というビックイニングを演出した。
秋山監督は勝負を分けたシーンについて試合後「いろいろ動いていかないとな」としか話さなかった。だが、この1プレーにかける思いは特別だった。14日はタイムリー失策による今季初のサヨナラ負け。9月に入って、打線は14日まで12試合で32得点(1試合平均1・9点)しかできていなかった。試合前にこぼしていた。
「最近さあ、ベンチの空気が重いんだよ。昨日もそうだったんだよ。試合途中からは盛り上がってくるところもあるけれど、硬いというか、重いんだよ」。
流れを引き寄せる一手を思い巡らせていたに違いない。大石ヘッドコーチは「(初回のバスターエンドランは)積極的に点を取りに行こうということでしょう。沈滞ムードを一掃したかった?
それが一番(の理由)でしょう」と証言した。
ただ、勝算のある賭けだった。2番本多は今季球団記録の47犠打を記録しているが、32個を1打席目にマーク。しかも、渡辺俊は川崎を四球で出しており、初球にストライクを取りに来ると読んでいた。価値ある一打を放った本多は「バントをやらせにきた球だった。(バントシフトで開く)一、二塁間と三遊間をイメージしていたし、バスターの練習はしていましたから」と、してやったりの表情だ。
勢いに乗った打線は2回以降も得点を重ね、9月最多の1試合9得点。今月初の2ケタ得点と、5日以来の2ケタ安打は持ち越しとなったが、秋山監督は「その辺はまた明日ね」。16日のロッテ戦と、18日からの西武3連戦で、逆転Vを呼ぶ打線爆発を狙っている。
[2010年9月16日11時5分
紙面から]ソーシャルブックマーク




