完封頼むぞ、エース!

 ソフトバンク杉内俊哉投手(29)が、奇跡の大逆転Vへの最後の望みをつなぐ。18日の西武戦(福岡ドーム)に先発予定。この3連戦で負け越せば、本拠地で宿敵の胴上げを目の当たりにしなければならない。まさに、がけっぷち。だが、エースは冷静すぎるほど落ち着き払った。「1戦も落とせない?

 わかりきってること。頑張るよ」。短く、静かな声に気合を込め、千葉マリンスタジアムを後にした。

 エース対決を制し、3連勝への勢いをつける。相手先発は涌井が濃厚。前回の先発(11日、日本ハム戦)では、ダルビッシュとの対決で7回4失点と完敗。自力優勝を消滅させてしまった。エースとして、すべての責任を背負い込んだ。今季西武とはここまで4試合対戦し、2勝2敗。決着をつける意味でも。絶対に負けるわけにはいかない。

 言葉は冷静でも、体からは気合がにじみ出ていた。雨の影響で、稲毛室内練習場で行われた試合前練習。左腕はブルペンで、97球の投げ込みを行った。通常、登板日の2日前に行うブルペン投球は40~50球。「今日は、納得いくまで投げたろうと思った」。秋山監督が捕手付近に座って見守る中、汗だくになりながらキレ味鋭い球を投げ込んだ。投球後に左腕と3分ほど話をした指揮官は「(投球を)見てただけだよ」と、頼もしそうに左腕を見つめた。

 2戦目先発は大隣、3戦目はホールトンが予定される。SBMを始めとするリリーフ陣には当然疲労がたまっている。逆転Vに「絶対条件」と言える3連戦3連勝の確率を高めるためにも、先陣を切るエースの投球内容が重要になる。常日頃「中継ぎ陣のためにもなるんで」と1人で投げきることを意識するエース。奇跡への扉を開くことができるのは、この男しかいない。

 [2010年9月17日11時0分

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