打率はセ・リーグ24位の巨人阿部慎之助捕手(31)だが、OPS(出塁率+長打率)では.996と、捕手として歴史的なペースで猛打を続けている。捕手でOPSが1.000に届くと史上8度目で、2年連続でリーグ1位となれば初となる。守備の負担が大きいポジションながら驚異的な打力を誇り、18日からの阪神戦でも爆発が期待される。

 阿部の打力は驚異的だ。今季は打率こそ2割8分2厘にとどまるが、打率より得点との相関関係が強いOPSは1.000の大台が間近。守るだけでも大変な捕手で、過去に大台を突破したのは野村(南海)田淵(阪神)城島(ダイエー時代)と04年の阿部だけだ。

 「打てる捕手」は希少価値がある。今季のレギュラー級捕手でOPS.900を超えているのは阿部1人で、セ・リーグでは04、09年の阿部自身を除くと、92年古田(ヤクルト)までさかのぼる。過去にOPS1位に立ったのべ選手数をポジション別に分けると、外野50(37%)一塁41(30%)三塁21(16%)DH14(10%)二塁6(4・4%)捕手3(2・2%)遊撃手0。捕手は遊撃と並び、従来は最も打力が期待できないポジションなのだ。

 阿部は守備の負担が大きいポジションながら“打者”としても中軸を任される点について「難しいと思う時もあるけど、去年までと違って今年は5番を任されている。相手からマークされる打順で結果を残せているのはうれしい」と前向きにとらえている。さらには主将も兼ねており、チームへの貢献度は多大だ。

 優勝争いは佳境を迎えた。チーム防御率は昨年より約1点悪化も「バッテリーとしてはつらいし、責任も感じる。でも、試合中にしょげていても仕方がない。打席では気持ちを切り替えて、少しでも自分のバットで取り返せればと思ってやっています」。阿部の打力なら、投手陣を救うことは可能だ。【斎藤直樹】

 [2010年9月18日9時22分

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