<日本ハム3-0オリックス>◇18日◇札幌ドーム

 日本ハムがダルビッシュ有投手(24)の快投で、ついに、クライマックスシリーズ(CS)進出圏内に突入した。オリックス打線を8安打11奪三振に封じ、今季2度目の完封で12勝目。2回には球団タイとなる3度目のシーズン200奪三振を記録。リーグトップの防御率も1・83とし、4年連続防御率1点台をほぼ確実にした。チームは3連勝で貯金を今季最多の5とし、ロッテと同率ながら7月13日以来の3位に浮上した。

 ダルビッシュが見せた146球の執念が、逆転CSの可能性を膨らませた。3連勝で、ロッテに並ぶ3位タイへと押し上げた。「気持ちが入るんで、大事な試合ではいい結果になることが多い」。今季2度目の完封勝利をシーズン12度目の2ケタ、11奪三振の力業で彩った。

 イニングの先頭打者に出塁を許したのは4度。乱れても、本塁を完全に封鎖した。6回1死一、二塁でバルディリス、カラバイヨの好調助っ人を連続三振。全身を“くの字”に折って雄たけびを上げた。「体全体の動きが一貫していなかった」とやや不調。右打者はツーシーム、左打者はカットボールで丹念に内角を突き、揺さぶった。投球術の引き出しの多さを、見せつけた。

 6年前の9月、進路が決まる決定的シーンがあった。当時スカウト部門トップだった山田GMは、台北で開催されていた高校日本代表のAAA世界野球選手権を単独で視察。その年のドラフト1位指名をダルビッシュか、他の候補にするか迷いがあった。決勝のキューバ戦で先発したが2回途中でKO降板したその直後、確信した。

 ダルビッシュは1度はロッカー室へ下がったが、すぐにベンチの最前列に姿を現したという。大きな声を出し、チームメートを鼓舞していた。「あの瞬間に1位でいこうと思った」と山田GMのハートを動かし、単独1位指名を受けた。

 タイトル争いで一人旅が続く防御率は1・83。今季は残り1試合先発予定で、2年連続の獲得をほぼ確定させた。4年連続で防御率1点台で1年間をフィニッシュするのも、ほぼ濃厚。2リーグ制後は金田正一(国鉄)稲尾和久(西鉄)以来、3人目という快記録にも王手をかけた。自身3度目のシーズン200奪三振も達成。5回には左太ももに打球が直撃しても大黒柱は「慣れているんで」と涼しくマウンドに根を張った。見る者の記憶、記録にも残る新時代の鉄腕。成し遂げていく驚異の連続の終着点は、まだ見えない。【高山通史】

 [2010年9月19日8時40分

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