<巨人6-2横浜>◇22日◇東京ドーム
巨人が横浜を下して2位に浮上し、リーグ4連覇へ望みを残した。内海哲也投手(28)は9回2死から2失点で完封こそ逃したものの、2年ぶり10勝目。坂本勇人内野手(21)は31号ソロを含む4安打2打点と活躍した。阪神に連勝した首位中日とは2・5ゲーム差。優勝の可能性がある限り、勝ち続けるしかない。
完投までアウト1つで降板を告げられた内海は、心底、悔しそうだった。6-0の9回、2死から4安打1四球で2点を失った。なお満塁で、1発を許せば同点のピンチ。ベンチから原監督が歩み出るのを目にすると、思わずマウンドに、しゃがみ込んでしまった。「悔しさしか残っていない」と無念の表情だった。
それでも、代わったクルーンが後続を抑え、2年ぶりの2ケタ10勝目を手にした。今季3度目の完投こそ逃したが、負けられない戦いが続く中、文句なしでお立ち台に招かれた。「(スタンドの)内海コールに酔いしれました。でも酔いしれた結果、降板になって残念です」と悔しさを冗談に変え、ファンを喜ばせた。
「走っている感覚はあった」という直球は、最速144キロを計測。前回15日のヤクルト戦では「直球が走らない分、緩急をつけたい」と要所で織り交ぜたスローチェンジアップも、この日は数球だけ。新球に頼らなくてすむほど、直球の力を取り戻していた。変化球は低めに集め、「うちは打線がすごい。先制点だけは与えないように粘り強く投げました」と、8回まで散発4安打の0封だった。
それだけに「(9回は)投げ急いでしまった。詰めが甘い」と悔やんだ。先発として完投したいのは当然かもしれないが、今の内海には特別な思いがある。2カ月近く白星から遠ざかった8月中旬、不振で中継ぎへ配置転換された。試合中のブルペンで目にしたのは、久保、山口、越智ら肩の準備を繰り返す仲間の姿だった。「救援陣にかけている苦労を知らないわけじゃなかった。でも、実際にそばで見て完投の思いが強くなった。僕はこの経験を生かさなきゃいけない」と決意した。クルーンの後に登板準備をしたときは、吐き気を催すほど緊張したという。投手として、人間として、ひと回り大きくなった。
完投を逃した左腕に、原監督は「ひと言、ふた言、言いたいけど、状態も上がっている。課題はあるけどナイスピッチングでした」と及第点を与えた。不満が残ったのは、内海本人も承知の上。「僕は、もっと、もっと投げられると思っています。チームのために投げていきたい」。悲願の逆転優勝へ、力強く宣言した。【古川真弥】
[2010年9月23日9時38分
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