<日本シリーズ:中日2-5ロッテ>◇第1戦◇30日◇ナゴヤドーム

 36年ぶり2度目の顔合わせとなった対戦は、ロッテが中日に先勝した。前回対戦した1974年以来、日本シリーズでは8連勝。

 西村徳文監督(50)のタクトがさえた。6回だ。先頭7番岡田幸文外野手(26)が遊撃内野安打で出塁すると、8番里崎智也捕手(34)に犠打を命じる。1-3と打者有利なカウントになっても、あくまで犠打。1死二塁を作った。続く9番成瀬善久投手(25)の場面で、代打根元俊一内野手(27)。宮崎での練習試合(27日)で代打適時打を放つ好調ぶりを買った。根元は遊ゴロだったが、2死三塁にする最低限の仕事を果たした。そして西岡剛内野手(26)が適時打を放つ。動いて、つかんだ追加点だった。

 最強投手陣を打ち崩した。しかも敵地ナゴヤで。大方の先発予想はチェンだったが「7、3で吉見」と読み切っていた。だが、試合前練習の打撃投手は左が並んだ。実はこれこそがダミーだった。中日側に「ロッテはチェンと読んでいる」と思わせるためだった。その吉見を3回でKOした。

 西村監督にとって、落合監督はオリオンズ時代の偉大な先輩だ。「局面ごとに勝つための方法を複数考えて、その中からベストの方法を選択する落合流野球観に、現役時代から影響を受けていた」と、当時を知る関係者は言う。29日は「胸を借りるつもりでやりたい」と話していたが、その言葉通りの戦いぶりで大先輩から先勝した。「監督就任1年目の日本シリーズの初戦を勝てたのは最高ですね」と、お立ち台では笑顔だったが、ベンチ裏に戻ると「敵地ですから、まずは初戦と思っていました。まだ1勝。喜んでいられません」と、次の戦いに気持ちを移した。【金子航】

 [2010年10月31日9時17分

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