真弓明信監督(57)が最大の不安材料を克服するために早くも動いた。秋季キャンプ2日目でシート打撃を練習メニューに組み込んだ。ブルペンも初めて視察。投手力の低下がV逸の致命的な要因となり、先発、中継ぎの底上げの重要性を認識している。「投手は課題を持ってやっているし、投げ方を変えることもやっている。バッターと対戦して、経過とか結果が分かったほうがいい」。キャンプ参加者には、小嶋達也投手(25)やジェン投手(22)、筒井和也投手(29)らフォームを改造した投手が多く、実戦形式を例年よりも早く始めた。

 来季の先発スタッフで当確しているのは久保康友投手(30)、能見篤史投手(31)、ジェイソン・スタンリッジ投手(31)の3人だろう。故障者が続出した今季の経験を含め、真弓監督は簡単に「先発手形」を切らなかった。その実例になったのが、ルーキー秋山拓巳投手(19)だ。シーズン終盤に4連勝の鮮烈デビューを飾ったが、過剰な期待はしない。「ジンクスは1年目にごっつい活躍をしたら言うかもしれないが、後半だけだから。(来季は)実質1年目と思ったほうがいい」。秋山の開幕ローテーション入りは白紙かと問われると、即答した。「もちろん、そうだ」。実力で奪い取れ-。期待の若手ではあるが、そんな思いがこもっていた。

 故障明けの岩田や小嶋、新戦力の榎田、鶴、二神ら先発候補は多い。「そういう候補がたくさんいればいい、と思っている」。秋は種をまく時期だ。春に激しい先発争いが巻き起こるか。指揮官は願いを胸に秘め、シート打撃を見つめていた。【田口真一郎】

 [2010年11月3日11時8分

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