魔術師よ、出てこい!
阪神真弓明信監督(57)が7日、フェンス際の魔術師育成に着手した。本塁打性の打球をキャッチする練習を外野手に取り組ませ、球際の強さアップを図った。来季から導入される統一球の影響で、打球がフェンス直前で失速する場面が増える可能性がある。指揮官が自らノックバットを握り、守備力の向上を目指した。
真弓阪神が「魔術師」の育成を始めた。といっても、勝利の呪文(じゅもん)を唱えるわけではない。この日最終日を迎えた第2クールで、徹底的に取り組んだのが、ド派手なキャッチ。藤川俊や柴田、甲斐、田上の若手外野手に、自らノックバットを握った。放物線を描いた本塁打性の当たりを、フェンスに登って食らいつかせた。フェンス際の魔術師を育てるのが目的だった。
「思い切ったプレーができるように。ホームランをとるだけじゃなく、判断を良くするためにね」
来季に導入される統一球の対策の一環でもあった。飛距離が落ちるため、フェンス際で打球が失速するケースが増える可能性がある。
「そんな打球は多くなると思うよ。早くフェンスにくっついて、判断をしないといけない」
今季広島の本拠地マツダスタジアムでは赤松、天谷がフェンスによじ登って、好捕した。甲子園では構造上、難しいプレーだが、統一球導入で守備範囲の広さが求められるのは必至。塀際での、球際の強さが求められる。今キャンプに連れてきた若手は俊足自慢がそろっている。育成に力が入るのも無理はない。
優勝をあと1歩で逃した今季は、走攻守で球際の弱さを露呈した。弱さを強さに変えることを、来季に向けた課題として取り組み始めている。指揮官は「とにかく数多く球際の打球をとって、強くなるようにしたい。後ろのフライは、とればアウトだが、落とせば、二、三塁打になる」。重要性を訴えて、粘り強く指導している。悲願のリーグ制覇に、守備力の向上は必要不可欠。ダイナミックな外野手の動きも、真弓阪神の魅力になる。
[2010年11月8日11時59分
紙面から]ソーシャルブックマーク



