広島は16日、巨人を自由契約になった豊田清投手(39)の獲得を発表した。22日午後にマツダスタジアム内で入団会見を行う。

 巨人を戦力外となり、コーチ就任を打診されても現役続行にこだわったベテラン右腕が赤ヘルに加わる。球団首脳は「中継ぎや抑えの層が厚くなればいい。(オリックスからトレードで獲得した)菊地原毅投手(35)とともに左右のベテランが入るのはいいこと。永川勝浩投手(29)が1人で担わなければならない部分をカバーしてくれるのでは」と話した。

 今季は守護神永川勝やセットアッパーのマイク・シュルツ投手(30)が相次いで故障。2軍から大島崇行投手(26)や岸本秀樹投手(28)、上野弘文投手(29)らを動員して救援陣をカバーしたが、打ち込まれる場面も多く、層の薄さを露呈した。

 通算157セーブの実績と経験を持つ豊田の加入は他の選手への強烈な刺激にもなる。「豊田(や菊地原)が1軍に入れば、今年使ってもらえた選手も、頑張らないと使ってもらえなくなるかもしれない。(危機感を持てという)彼らへのメッセージでもある」と球団首脳は“豊田効果”にも期待していた。

 [2010年11月17日11時47分

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