「岩隈VSマーくん」で楽天を強くする。岩隈久志投手(29)が16日、仙台市内の百貨店でトークショーを実施。星野監督が「今年は田中がエースになってもいい」と話していることを歓迎した。悲願の初優勝へ向け、ハイレベルのチーム内競争を繰り広げる。

 球団創設から投手陣を引っ張ってきたエースの矜持(きょうじ)が詰まっていた。「誰がエースか、評価は周りが決めるもの。田中は田中で自覚してやっているし、僕も変わることはない」と前置きしながら、こう続けた。「田中と良い形で争って(チームの)活性化になればいい。良い教科書が2人もいれば、若手も勉強になる」。7歳下の右腕の実力を高く認め、好敵手に指名した。

 競争は、チームを強くしたいという一心から。「若手はドンドン聞いて来てほしい」と求めたことにも、楽天愛が表れた。思いはファンにも直接、伝えた。練習の合間を縫って、今月3度目のトークショー。オフは米移籍で揺れたが、残留を決めた心中を吐露した。08年にマークした自己最多の21勝を、もう1度と求めるファンにも「期待に応えたい。とにかく優勝したいんです」。クールなエースが、次々と熱い言葉を続けた。【古川真弥】

 [2011年1月17日12時4分

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