「佑ちゃんカメラ」で生涯豪腕 !

 ソフトバンク馬原孝浩投手(29)が18日、佐賀市内で自主トレを公開した。日本ハムの新人斎藤佑が早大時代に使っていたハイスピードカメラを引き続き導入。力でねじ伏せる投球スタイルを引退まで続けると誓った。30歳代となる守護神だが剛速球は衰え知らずだ。

 力で打者をねじ伏せる。そんな投手であり続けたい。タカの大魔神、馬原が抑えのエースとしてこだわりを語った。

 ユニホームを脱ぐまで剛速球を投げ続けること。常時、150キロ以上の速球を投げ込みながら、最後はフォークで三振を奪う。引退まで、その投球スタイルを変えるつもりはない。

 馬原

 常に150キロは出したい。あまり投球スタイルを変えるつもりもない。その方が打者を抑えられると思う。(佑ちゃんカメラは)本当に役に立っている。球筋を確認できる。

 昨年に続いて強力な武器がある。早大大学院スポーツ科学研究科が所持する超ハイテクカメラだ。佑ちゃんこと日本ハム斎藤佑も早大時代に使っていた。毎秒1000コマで球の回転を確認できる。今年30歳を迎えるだけに、避けては通れない加齢による衰えを、ハイテク機器の〝目〟でチェックしながらカバーする。

 さっそくマウンドから50球、捕手を座らせて投げ込んだ。「佑ちゃん」カメラの映像で球の軌道を確認した。不動のクローザーであり続けるため、球の切れ味が増す投球フォームを追い求める。あえて、スピードガンによる球速は計測せずに調整を進める。

 馬原

 スピードガンで測ってしまうと、ついつい必要以上に力が入ってしまう。だから、自主トレの期間中は測らない。常にフォームはチェックしている。理想のフォームに近づけることを意識しながら、そのボールの映像も見ることができる。ありがたい。

 昨季は5勝2敗32セーブ。今季も30セーブを目安とし、年間通して安定した投球を続けることを最低限の目標にした。自主トレではストレッチに時間をかけている。ここ5シーズンで4度の50試合登板超えと、20代から体を酷使してきたことは自覚している。だが「佑ちゃんカメラ」の導入など、衰えや故障を防ぐ最大限のケアを続ける。

 馬原

 特に理想の抑え投手みたいなものはない。自分は自分なんで。

 技巧派になってまで、投手の看板を背負うつもりはない。馬原は豪腕として、最終回のマウンドに立ち続ける。

 [2011年1月19日11時53分

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