西武ドラフト1位ルーキー大石達也投手(22=早大)が21日、変化球を解禁した。2日連続で西武室内ブルペンに入り、捕手を立たせて60球を投げ込んだ。前日20日は直球だけだったが、この日から持ち球のスライダー、フォーク、チェンジアップを交えた。投球後は「真っすぐは昨日より投げられたんですけど、変化球はボールがすべって抜け球が多かった」と苦戦したことを素直に明かした。

 すべりやすいといわれる統一試合球が要因だった。直球を投げる際にはあまり影響を感じなかったが、変化球は制球に苦しみ「フォークとチェンジアップが特に抜けた」と大学時代との違いを感じた。新球は投げて慣れていくしかない。新たな課題が見つかり「明日も肩の状態を見て(ブルペンに)入れればと思います」と修正するために“3連投”にも意欲を見せた。

 変化球に不安を隠さなかったが、余力十分に投げ込む直球の球威は疑いようがない。受けた3年目捕手の岳野は「低めにきたフォークはいい。真っすぐは、きてますね」とすごみを体感した。投球を初めて視察した石井丈1軍投手コーチは「やはりというか、球筋がいいねえ」とうなった。

 寮生活も楽しんでいる。合同自主トレを終えると、ドラフト5位・林崎遼内野手(22=東洋大)の部屋に集まることが多い。新人や寮生も参加してサッカーゲーム「ウイニングイレブン」の対戦を楽しむ。「ぼくは下手です」と笑うが、自室では好きな洋楽を聴いてリラックスしている。プロの生活にも新球にも慣れて、キャンプインする。【柴田猛夫】

 [2011年1月22日12時43分

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