スロー調整の広島ドラフト1位福井優也投手(22=早大)が右肩の“着火宣言”をした。広島・廿日市市内の大野練習場での合同自主トレ2日目となった21日、1軍沖縄キャンプに大学、社会人出身の新人5投手帯同が決定。球団では00年の河内ら5人以来、11年ぶりとなるサプライズニュースに「とりあえずは、ですね。(1軍キャンプに)行かないと始まらない」と冷静に受け止めた。

 日本ハム1位斎藤佑の初ブルペン(18日)は報道陣が殺到、対照的に前日20日は西武1位大石が静かに初ブルペンを終えた。早大ドラフト1位トリオの1人として、ライバルの動向は脳裏に響く。肩の状態を“火”に例えて「ちょっとペースを上げないと駄目かな。今はライターの石をゴロゴロやっている状態。もうすぐ弱い火が付く」と説明した。

 沖縄では早めの仕上げを目指す。「キャンプに照準を合わせるわけではないが、なるべく早くブルペンに入りたい」と見すえた。故障対策もあり、雪のちらつく広島では「ピークをつくらない」「飛ばさない」とキャッチボールやウエートトレーニングに専念するなど慎重な姿勢を貫いたが、サバイバルレースの号砲は待ってくれない。新人5人を帯同させることに「良ければそのまま、悪ければ2軍の選手がはい上がってくるだろう」と野村監督。南国で福井が早大ドラ1トリオの片りんを見せる。【佐藤貴洋】

 [2011年1月22日12時44分

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