村松さん、盗塁の極意を教えてください!

 ソフトバンク城所龍磨外野手(25)が、村松有人スカウト(38)に弟子入りした。25日、福岡・西戸崎合宿所で自主トレを行った。視察に同所を訪れた村松スカウトに、盗塁のスタートについて質問。昨季限りで引退した同スカウトの極意をエキスに、レギュラー獲りに挑む。

 生きた教材が目の前にいた。自主トレ中の城所は、村松スカウトの姿を見つけると、どうしても聞きたかったことをぶつけた。盗塁のスタートの仕方だ。吸収できるものは吸収したい。96年には盗塁王に輝いた実績もある同スカウトも、かわいい後輩の熱意に押され、急なリクエストに応えた。身ぶり手ぶりで極意を教え込まれた城所は、真剣な表情で聞き入った。

 「今までは村松さんも現役だったので、同じ外野手でもあったし、聞きづらい部分もあった。でも、引退したので(盗塁について)聞いてみようと思った」

 教えはこうだ。二盗を狙う時はまず、一、二塁間の走る線を頭に描く。そして、リードをとった時には、その線の上に立ち、体を二塁へ向けるのではなく、ホームへ向ける。その方が、スムーズにスタートが切れるという。

 「自分も何となくそう思っていたことを、正確に教えて頂いた。これではっきりした。スタート時に、爆発的な力を出せるかどうか。この技術を磨いていきたい」

 昨年11月に右肩の手術を受けリハビリ中だが、順調に回復している。1月7~17日まで首都圏で米大ツインズへ移籍する西岡と合同自主トレを行った。故障の影響で、フルメニューはこなせなかったが、西岡にティー打撃を見てもらった時に「昨年よりスイングが良くなっている」と言われ自信がついた。

 「まずはレギュラー。ポジションを取って、30~40盗塁はしたい。肩の状態もすごく良くなっている」

 昨季は主に代走として起用され、12盗塁をマークした。川崎、本多と「スーパータカートリオ」結成を目指す城所。「村松の教え」を胸に、盗塁の技術をさらに磨いて中堅のレギュラーを狙う。

 [2011年1月26日12時16分

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