配達人が大工さんに変身?

 昨季5勝右腕の阪神ランディ・メッセンジャー投手(29)が29日に来日。米ケンタッキー州の自宅で「トレーニングを兼ねて」愛馬のために馬小屋を建て、ブルペンまで自らの手で作り上げたことを明かした。

 「オノで木を切ったり、シャベルで土を掘ったりね。トレーニングの1つとしてやっていた。ブルペンを1つ作り、飼っている馬が寒くないように小屋を作ったよ」。

 確かに重いオノを振り下ろせば背筋など体幹が締まるし、ノコギリを使えば手首の強化になる。が、それを実際に自主トレメニューとして取り入れてしまうところがアメリカンだ。

 気になるブルペンの出来は「いいマウンドだよ」。大工トレの効果だけでなく、庭先でいつでも投球練習ができるのは実に貴重だ。

 お手製マウンドでオフのテーマだったフォークの習得に集中して励み「低めに集められれば(使える)」とレベルアップを自覚する。

 昨年は7月に先発転向し3連勝で先発の一角に定着したが、その後は調子の波があり、年間防御率4・93と安定感を欠いた。ただ2年目に向けて期待を感じさせたことで球団は契約を更新した。その分、今季にかける思いは強い。

 「肩、体の調子はいい。去年せっかく先発にしてもらったので、とにかく今年も先発ができるように準備したいね」。

 “馬孝行”もできて心配のタネも解消。相手打者も切って、たたいて、穴に埋めて…といきたい。

 [2011年1月30日11時7分

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