ロッテのドラフト3位小林敦投手(24=七十七銀行)が6日、フリー打撃に初めて登板し、西村監督の心をつかんだ。清田、竹原、塀内、大松に74球を投げ、安打性の打球は11本。「7~8割の力だったが、思い通りの球を投げられた」。内角の直球では竹原のバットを折った。「逆球ですよ」と照れ気味に笑ったが、即戦力ルーキーの力投に西村監督も「真っすぐに力があった」とニンマリだ。

 七十七銀行から誕生した初のプロ野球選手。宮城県庁内の県庁支店で、実際に窓口に立っていた。「契約金は七十七銀行に預けました。(金融)商品も買いました」。律義な性格や窓口での笑顔とは対照的に、この日も投球は攻撃的。厳しいコースで打者を攻めた。

 ただ、銀行マンらしい気配り?

 で、東海大の先輩大松には2本のサク越えを許した。大松は当然ながら「(小林は)後輩ですからね」と上機嫌。小林は気を良くした先輩から「打たれた球の球筋を知りたいですね。先輩だから聞きやすい」と情報を聞き出す考え。ただでは転ばない、したたかさも持っている。

 西村監督は「実戦でも見てみたいね」と、26日の日本ハム戦(名護)か27日の中日戦(北谷)での登板を示唆する。ロッテのブルペンに加入した敏腕銀行マンが、貯金を倍増させる。【鈴木良一】

 [2011年2月7日7時15分

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