ロッテ荻野貴司内野手(25)が10日、右膝半月板を損傷した5月21日のヤクルト戦(千葉マリン)以来となる“実戦”復帰を果たした。石垣市総合運動公園で行われたシート打撃で、上野から三塁打を放つと、今季、コンバートされた遊撃の守備でもさっそうとしたプレーを見せ「実戦形式はあの時以来です。気持ち的にはちょっと楽になりました」と、段階を踏めたことを喜んだ。

 昨年、負傷離脱するまでに25盗塁を重ねた俊足の片りんも見せた。三塁打は「8割程度の力で走りました」と言いながらも三塁到達までかかったタイムは12秒08。一般的に俊足とされる12秒2以内で悠々と走っている。焦る気持ちと闘いながら気持ちと体をセーブしているといい、タイムを聞かされると「少し安心しました」と現状を把握した。

 ただ西村監督は慎重だ。「少しずつ良くなってるね。怖さに、少しずつ慣れていけると思うけど、100%のところにいくにはもう少し時間がかかる」。西岡が抜けた1番遊撃の大きな穴を埋める最有力候補。それだけに首脳陣も慎重になる。志願の特守で練習を終えた背番号4は「状態がすごくいいんです」。全快が近いことを予感させる、力強い口調だった。【竹内智信】

 [2011年2月11日7時50分

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