日本ハムがドラフト1位斎藤佑樹投手(22=早大)の起用法を先発に一本化する方針であることが25日、分かった。この日、プロ初のキャンプを打ち上げた斎藤について、首脳陣は先発としてやっていける力量と判断した。斎藤は今日26日のロッテとのオープン戦(沖縄・名護)から、3月2日ヤクルト戦、同6日巨人戦(ともに札幌ドーム)まで中継ぎで登板するが、その後は先発で投げ、開幕ローテーションの座を争うことになる。

 斎藤が先発として開幕ローテーション入りを争うことになった。当初、首脳陣は、先発での育成を基本としつつ、中継ぎを含めた両にらみで適性を見極めようとしていた。20日の練習試合・ヤクルト戦を腹痛で登板回避した以外は順調に調整してきた斎藤について、先発の一角を任せられる能力が十分備わっていると判断。吉井投手コーチが以前から「そのままの佑ちゃんが成長してプロで活躍してほしい」と話しているように、高校、大学時代同様に起用法を先発に一本化することになった。

 この日、プロとして初のキャンプを終えた斎藤は「自分のやりたいことは9割くらい出来ました。(残り1割は)体調を崩したことです」と話した。今日26日のロッテ戦、札幌ドームでの3月2日ヤクルト戦と同6日の巨人戦では中継ぎで登板する。これもダルビッシュらを優先的に先発させていくための措置。斎藤は3度の中継ぎで徐々に投げる回数を伸ばし、その後の実戦では、先発で起用される見込みだ。

 準備もしっかり考えている。今日の試合では、初実戦だった13日の練習試合・韓国サムスン戦同様、直球主体で変化球は1、2種類に限定する。2月中はそう決めていたという斎藤も、直球と変化球のコンビネーションが生命線。前日24日に「変化球もどんどん練習していって、プロの打者に通用するレベルを確かめたい」と話したように、3月以降は多彩な変化球も実戦で解禁していくつもりだ。

 キャンプ最終日は、メーン球場での投内連係や、インターバル走などのメニューをこなした。午後0時40分に1本締めをして、梨田監督と両手で握手し、プロ1年目のキャンプを完走した。不安を持っていた部分も少しは取り除けたというこのキャンプは「あっという間ですね。いいキャンプが送れました。まだ1年長いので、もう1度気を引き締めて頑張りたいです」。開幕まであと1カ月。開幕ローテーション入りへ、本当の勝負がここから始まることを斎藤も理解している。【木下大輔】

 [2011年2月26日9時12分

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