日本ハム・ダルビッシュ有投手(24)が4月12日に延びた新たな開幕戦でも先発することが18日、決まった。開幕延期の決定から一夜明けたこの日、梨田監督は「開幕投手はダルビッシュ。それは変わらない」と明言。東日本大震災の混乱の中でも、エースへの信頼は変わらなかった。

 チームは開幕日の延期で、練習など日程の大幅な変更が余儀なくされた。さらに余震や計画停電などの影響で流動的な部分もあり、先発投手は調整が難しくなる。だが、そんな時だからこそ、絶対的なエースの存在は心強い。5年連続開幕投手の座が揺らぐことはなかった。

 ダルビッシュはこの日、札幌ドームで行われた練習でも、淡々と通常の調整メニューをこなした。17日には義援金5000万円を被災地に寄付することを発表。高校時代を過ごした東北地方が大きな被害を受けたとあって、プロ野球界の先頭に立って、リーグ戦の開幕延期や被災地への思いなどを訴えてきた。今後の支援活動について「いろいろ考えています」と、検討していることをにおわせたダルビッシュ。開幕マウンドに立つ日、少しでも復興の光が見えていることを祈っている。【中島宙恵】