阪神鳥谷敬内野手(29)が異例のシーズンをハイペースで乗り切る決意を固めた。前日26日のオーナー会議で、日本シリーズの開幕が11月12日に決定した。勝ち残れば、2月のキャンプインから長い1年になる。「パフォーマンスを落とすことがないように。見てくれているファンの方々がいるわけですから」。公式戦の終盤には、連戦やダブルヘッダーといった過酷日程も予想される。それでも、ファンの期待を裏切る気はサラサラなかった。

 鳥谷は今年で30歳を迎えるが、年を重ねるごとに「鉄人」に近づいている。昨年は腰を負傷しながらも、当然のように全試合出場を果たした。練習試合や紅白戦など今年の実戦は26試合中24試合に出場。主力選手とは思えない登場回数だ。今季の開幕戦が4月12日に再延期となっても、ペースダウンする考えはなかった。

 「これまでずっとオープン戦に出て、調整を続けているわけですから。それを変えることはないと思う」。

 あす29日に行われる中日との合同実戦から開幕まで8試合を予定している。1度ブレーキをかけてもいいはずだが「器用なタイプではない」と自認する鳥谷は愚直にペースを崩さず、打席に立ち続ける。そこには背中でチームを引っ張る選手会長の姿があった。

 この日は広島遠征後のつかの間のオフを過ごした。前日26日には、NPB側との交渉に尽力した新井がフルイニング出場を目標に掲げた。仮にシーズンが12月まで続いても、試合に出る覚悟を選手会全体で明らかにした。鳥谷も当然、その方針を胸に刻んでいる。

 「やってみないと分からないけど、もちろんフルイニング出場するつもりでやっていきます」。

 タフな体を武器に、激動の11年シーズンを最後まで全力疾走する。