危なかった!

 開幕投手に内定している阪神能見篤史投手(31)が28日、京セラドーム大阪での全体練習を発熱で不参加だった。27日夜に体温が37度7分まで上昇し、自宅静養に努めた。一時は今日29日に開幕する可能性もあったペナントレース。時間もたっぷりあり、開幕日の4月12日に照準を合わす。

 もし、3月29日が開幕だったら…。想像しただけでゾッとする。13時からの練習開始間際になっても、背番号14の姿はなかった。グラウンドに選手が出そろった直後、開幕投手能見の練習不参加が発表された。

 27日の練習には参加し、ブルペン投球を行うなど異常はなかったが、夜になって37度7分の発熱があり、体調不良を訴えた。午前中に病院で治療を受け、その後は自宅静養に努めた。体温も朝には37度3分まで下がり、回復傾向にある。

 4月12日までは残り2週間ある。シーズン開幕までには、十分に完治することができる。軽症の見込みに、首脳陣も大きな心配はしていない。

 山口投手コーチ

 熱が下がれば、明日(29日)には出てくるだろ。顔を見ていないから、分からないけど。(登板は)もう2試合と思っていたけど、幸い時間はある。1試合でなんとかしてくれるだろう。

 今日29日の中日との練習試合(京セラドーム大阪)で登板予定だったが、回避する。開幕までの登板機会が2回から1回に減った。5日からの巨人との練習試合(相模原)で最終チェックし、開幕戦の広島戦(甲子園)に挑む。

 くしくもプレ開幕戦となった23日の広島との合同練習(マツダ)では3回2安打1失点。登板後にも「いい状態に近づきつつある」とキャンプ以降初めての好感触を口にしていた。調整自体は順調そのもの。1度の発熱ダウンが影響することもなさそうだ。

 昨季は右足甲を骨折し4カ月の戦線離脱を余儀なくされた。8勝0敗の成績を収めながら、年俸は5000万円の現状維持。「ケガした分、倍以上暴れたい」。1年間ローテーションを守れなかった悔しさがつきまとっている。

 紙一重で、シーズン中のローテに穴をあけることはなかった。初の大役に向け、完治に全力を期す。