キング奪還へ、準備が整いつつある気配だ。西武中村剛也内野手(27)が3月31日、楽天との練習試合で2試合連続本塁打と開幕に向けた順調な調整をアピールした。4回1死、楽天岩隈のスライダーを一閃(いっせん)。無人の左翼席から、ボールがグラウンドに跳ね返ってくるほどの弾丸ライナーだった。前日に続く2戦連発でも、顔色は変えない。8回1死一、二塁では痛烈な打球が正面を突いて投ゴロ併殺となり「昨日、今日とホームランが出たけど、その後ヒットが出てない」と、会心の1発より紙一重の凡打を反省した。
昨季は右肘手術の影響などもあり、タイトルを奪われた。雪辱を期す1年を前に起きた東日本大震災。開幕の延期など例年にない状況への順応は簡単ではないが「調整が難しいのはしょうがない。自分たちは野球ができる環境だから普通にやってもいい、というものじゃない」と話したこともあった。被害があった仙台には、麻里恵夫人の実家がある。「みんな無事だったけど、家の中はメチャクチャになったって聞いた」。東北の惨状は、人ごとではなかった。
懸案事項だった統一球への対応にも「慣れてきたからかもしれないけど、先っぽでも結構飛ぶ」と話す。どんな状況も言い訳にしない。あらゆるものを乗り越えて、王座に返り咲く。【亀山泰宏】




