<西武4-1ロッテ>◇27日◇西武ドーム

 「緊急講座」の効果はてきめんだった。最下位から巻き返しを狙う西武がリーグ再開後、負けなしの3連勝を決めた。

 あと1本が出ず、拙攻続きだったシーズン前半と打って変わり、4回まで中島、原、フェルナンデスの犠飛で3得点。適時二塁打と合わせて2打点の原拓也内野手(27)は「こういう点の取り方はなかったのでよかったです」。2日連続のお立ち台が初めてなら、これだけ効率のいい攻撃も珍しかった。

 実は球宴期間の練習で「犠牲フライ打ち方講座」が行われていた。左の代表として栗山、右の平尾が指名され、狙い球の絞り方を説明した。負けがこみ、悲愴(ひそう)感も漂う円陣で、栗山は「今年、ぼくは1本も犠牲フライを打ってませんが」の前置きで笑いをとった後、「フライを上げさせたくないから、球種は限られてくる。たとえば内角直球か、外角の変化球。ゆるい変化球はボールを上げやすい」などと相手心理や準備の大切さを説いた。

 “受講生”の原が早速アドバイス通りに実践した。3回1死三塁で、低めのボールになる変化球をすくって右翼にきっちり打ち上げた。犠飛に代表される意識改革が、徐々に浸透しつつある。直前には犠打、盗塁、相手ミスにつけ込む走塁があった。意識の変化は行動にも出ている。練習嫌いで知られるフェルナンデスが、早出特打に自主参加。あまりの珍しさに「何かあったのか」と周囲を心配させるほど必死さをにじませ、打点を稼いだ。

 個々が役割を果たせば、最下位にいるチームではない。「中村の1発」という飛び道具に加え、この日のようなソツのない攻撃、姿勢を徹底できれば、西武は後半戦、台風の目になる。【柴田猛夫】