<ヤクルト7-8阪神>◇14日◇神宮
ヤクルトが驚異的な粘りを見せた。9回、5点を失った時点で大勢は決していたはずだった。しかし、9回裏、猛反撃が始まった。ジョシュ・ホワイトセル内野手(29)がバックスクリーンに2ランを放ち勢いをつけると、四球と連打で満塁とした。1度は準備をやめていた藤川をブルペンから引きずり出した。ただでは転ばない。6点を奪い返し、最後は1点差まで追い詰めた。
小川淳司監督(53)は「9回は相手のエラー。おまけみたいなもの。9回表の5点が取られすぎだし、序盤にチャンスを生かせていれば展開は違った。むしろこういう展開で反省すべきことが消えてしまわないようにしたい」と冷静に受け止めたが、大入りの出た神宮球場は騒然。敗戦後も勝ったかのように、ねぎらう声援が飛び交った。
この3連戦のヤクルトの戦い方にブレはなかった。広島からの移動ゲームとなった初戦は宮本、相川のベテラン2人を休ませた。2戦目は休養十分の野手の活躍を引き出し、由規に140球完投させた。それは、この日の先発が復帰登板となる川島亮を危ぶんで、リリーフ陣を惜しみなくつぎ込むための準備でもあった。
結果は1勝2敗。3連敗だけは防ぎたかったヤクルトにとっては悲観するものではない。「控えの野手もいい仕事をしているし、次につながってくれればいい」。小川監督も先を見据えた。この日の敗戦でゲーム差は再び4と縮められた。しかし、ほぼプラン通りに3連戦をこなしたヤクルトには、上位にいる強みがある。本当の決戦はまだまだ先にある。【竹内智信】




