<中日3-2ヤクルト>◇22日◇ナゴヤドーム
苦し紛れの投球しか、できなくなっていた。1点をリードした6回裏のマウンドで、ヤクルト館山昌平投手(30)の表情はみるみるうちに険しくなった。2死二塁からブランコ、谷繁、堂上剛に連続タイムリーを浴びて3失点。2位中日を相手にした4連戦の初戦は、あっという間の逆転劇で黒星を喫してしまった。
悔やまれるのは、館山の代え時だった。「今日は今までで一番悪かった。悪いなりに5回までノーヒット。代え時が難しかった。なんとかあの回までと思ったんですが…。中日に一気にこられてしまいました」と小川監督は振り返るが、館山の“変調”は明らかだった。
先頭打者にストレートの四球。井端に送りバントを決められ、続く森野はセカンドフライに打ち取ったものの、直球はすべてすっぽ抜け。同点打を浴びたブランコには捕手のサインにも首を振り続け、ストライクゾーンに投げられる変化球ばかりを投げて痛打を食らった。この時点で、打撃好調の谷繁、左打者の堂上剛を抑える力は、館山に残っていなかった。
館山の実績を考えれば続投は「有り」だが、右指の血行障害で2軍落ちしてからは、本来のピッチングは影を潜めている。小川監督は「指の影響はないとは言えないでしょうが、投げてる以上はね」とコメント。落合監督が退任を発表した日に、2位中日に3・5ゲーム差に迫られた。01年の優勝時、当時の星野監督の退任発表も敵地での4連戦前だった。4連勝した「吉兆」があったが、再現はならず。数字上、まだまだ優位と言えるが、けが人続出のチーム状況に変わりはない。初戦を落とし、苦しい戦いもまだまだ続きそうだ。【小島信行】



